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「悲愴」アドリブ応用(3)

今回は、「アドリブ応用、発展法」の続きです。

ベートヴェン・ピアノ・ソナタ「悲愴」「第3楽章」
第1主題を部分的に取り上げ、作り変えました。
前回までの記事参照。(08.8.27~28)

<原曲>
|ド、シ、ド、レ、♭ミ、レ、♭ミ、ファ|ソーソーソー*|

前回、原曲1小節目のモチーフで、1小節内で完結するフレーズを作りました。

「Cm」=|ド、シ、ド、レ、♭ミ、ド、*|8分音符6つ、「*」4分休符。

終始音を「Cm」の和声音にしたのですが、他の和声音で終ってもいいですよ。

第5音=「ソ」で終る。
「Cm」=|ド、シ、ド、レ、♭ミ、ソ、*|

第3音=「♭ミ」(前の音と同じ)で終る。
「Cm」=|ド、シ、ド、レ、♭ミ、♭ミ、*|

☆ 原曲1小節目、後半3~4拍目でも作れます。

「Cm」=「♭ミ、レ、♭ミ、ファ、ソ、ド、*」

「Cm」=「♭ミ、レ、♭ミ、ファ、ソ、♭ミ、*」

「Cm」=「♭ミ、レ、♭ミ、ファ、ソ、ソ、*」

上の例は、最後の音が違うだけですね。

この第3音「♭ミ」から始まるフレーズは次のようにも変型出来ますよ。

「Cm」=「♭ミ、ファ、♭ミ、レ、ド、ド、*」

「Cm」=「♭ミ、ファ、♭ミ、レ、ド、♭ミ、*」

「Cm」=「♭ミ、ファ、♭ミ、レ、ド、ソ、*」

上の例を、よく分析して下さい。

さらに、上の例を第5音から応用すると

「Cm」=「ソ、♭ラ、ソ、ファ、♭ミ、ド、*」

「Cm」=「ソ、♭ラ、ソ、ファ、♭ミ、♭ミ、*」

「Cm」=「ソ、♭ラ、ソ、ファ、♭ミ、ソ、*」

☆ ベートーヴェン大先生からフレーズの作り方を
教わることが出来て、あなたは幸せ者です。

何と言っても大作曲家ですからね。
教わることは、まだまだ無限にありますよ。

☆ <応用課題 1>

マイナーキー(短調)の曲で使ってみよう。

ジャズでも何の曲でも使えます。

短調で別のキーの場合は移調して使って下さい。

<応用課題 2>

メジャーキー(長調)で使うにはどうすればいいかな?
短三和音の旋律を長三和音の旋律に作り変えて下さい。

これも移調すれば12キーで使えますよ。

♪<応用課題1~2>で、すべての曲で使えるようになります。

<応用課題 3>

上の課題1~2は、トニックコードでしたが、
このフレーズをドミナント「Ⅴ7」に応用出来ないかな?

作り変えて下さい。

この課題が難しいのは長調、短調では
「Ⅴ7」の音階が違うということ。

つまり2種類作るということ。

この課題が出来ると、すべての曲(長調、短調)で使えます。
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「悲愴」アドリブ応用(2)

「即興演奏や、アドリブ・フレーズを作るヒントは、
何の曲にでもありますよ」と、前回言いましたね。

今回は、その続き「アドリブ応用、発展法」です。

前回、ベートヴェン・ピアノ・ソナタ「悲愴」
「第3楽章」第1主題を部分的に取り上げました。
  前回の講座(08.8.27)から読んで下さい。

以下の2小節フレーズから話が始まりましたね。

|ド、シ、ド、レ、♭ミ、レ、♭ミ、ファ|ソーソーソー*|

今回は上例の1小節目のモチーフで、
1小節内で完結するフレーズを作ります。
終始音を「Cm」の和声音にするといいです。

「Cm」=|ド、シ、ド、レ、♭ミ、ド、*|
   8分音符6つ、「*」4分休符。

上のフレーズを「G7」に応用すると、

「G7」=|レ、ド、レ、♭ミ、ファ、レ、*|

さらに、この後に前回の応用フレーズ(2小節)を
つなげると4小節のフレーズになりますよ。

|♭ミ、レ、♭ミ、ファ、ソ、♯ファ、ソ、♭ラ|

|ソ~(前回の<変奏1~3>のどれかを)|

          ☆

まとめると以下のようになりますね。
五線紙に書き出した方が分かりやすいですよ。

1小節目「Cm」
|ド、シ、ド、レ、♭ミ、ド、*|

2小節目「G7」
|レ、♯ド、レ、♭ミ、ファ、レ、*|

3小節目「Cm」
|♭ミ、レ、♭ミ、ファ、ソ、♯ファ、ソ、♭ラ|

4小節目「G7」
|ソ~(前回の<変奏1~3>のどれかを)|

♪「朝日の如くさわやかに」で使ってみよう。

|Cm|G7|Cm|G7|~

「悲愴」アドリブ応用(1)

即興演奏や、アドリブ・フレーズを作るヒントは、
何の曲でも、どこにでもあります。

ベートヴェン・ピアノ・ソナタ
第8番 「悲愴」 作品13

「第3楽章」第1主題を取り上げましょう。

2小節目3~4拍目からの旋律を、
1拍目から弾いて応用します。

以下のように、2小節のフレーズになります。

|ド、シ、ド、レ、♭ミ、レ、♭ミ、ファ|ソーソーソー*|

1小節目、すべて8分音符、
2小節目、4分音符3つで、最後は4分休符=「*」。

コード進行は、
1~2小節目とも「Cm」の時に使えますし、
2小節目は「G7」にしてもいいです。(以下の例)

|Cm|G7|

そうすると、2小節目「G7」の時には、
他のコード・トーンを使ってもいいことになります。
(「*」は、4分休符です)

変奏1 |ソーファーレー*|(1,♭7,5)

変奏2 |ソーシーレー*|(1,3,5)

変奏3 |ソーレーシー*|(1,5,3)

         ☆

ジャズ・スタンダード曲に応用してみましょう。

「朝日の如くさわやかに」最初の2小節。

|Cm|Dm7(♭5) G7|

この2小節目を「G7」だけにして使いましょう。

|Cm|G7|

|ド、シ、ド、レ、♭ミ、レ、♭ミ、ファ|ソー、ファ、レー、*|

2小節目は、変奏1~3のどれでも使えます。

♪さらに応用、発展させることが出来ます。

|♭ミ、レ、♭ミ、ファ、ソ、♯ファ、ソ、♭ラ|ソ~(変奏1~3のどれか)|

あとは、あなたが考えて、作って下さい。
              まだまだ応用出来ますよ。

           ☆

私が今回言いたかったことは、
     あなたの音楽向上のために
         何でも応用出来るということ。

「悲愴」でジャズ理論学習

「これはジャズ理論」と思っていたことが、実は
200年以上前からクラシックで使われていた。

  クラシックから学ぶジャズ理論講座!

ソナタ「悲愴」解説シリーズ<第4回目>は、
  
「悲愴」と「あなたと夜と音楽と」の関連は?

          ☆

ベートヴェン・ピアノ・ソナタ
第8番 「悲愴」 作品13

「第3楽章」第1主題を取り上げています。

前回(第3回=08.8.20)は「応用編」でした。

今回(第4回目)は「Ⅵ♭7」について。

「キーCm」の時は「A♭7」ですね。

「これって何者?」という質問が来ました?

「何者?」といわれても「忍者」じゃないんだから…。

あ、そう言えば「忍者」みたいなものかな?

「正体」を隠しているからね。

では、この「A♭7=Ⅵ♭7」の正体は?

ジャズの世界では「D7」の代理と考えます。
(「Sm」の代理説も。詳しくは後日に…)

「D7→G7」=「A♭7→G7」

「D7」と「A♭7」では、
まったく違うコードに見えるのに、
なぜ代理になるのでしょうか?

答えは、
♭7コードで大切な「3と♭7」が同じだから。

「D7」(♯ファ、ド)=「A♭7」(ド、♭ソ)
    「♯ファ」と「♭ソ」は異名同音ですね。

  ==============

「悲愴」を見てみましょう。

1~8小節目まで(第1回目08.8.17)。

6小節目に「A♭7」があります。

|Cm G7(Bass C)|Cm |
|Cm G(Bass B) A♭M7|G |
|F dim |Cm(Bass E♭) A♭7|
|Cm(Bass G) G7 |Cm |

9~17小節目まで(第2回目08.8.19)。

10小節目4拍目に「A♭7」があります。

ただし、どちらの例も次の小節のメロディーが
「♭ミ」から始まっているので「Cm(Bass G)」
を使ってから「G7」に進行しています。
もしメロディーが「レ」だったら「G7」です。

|Fdim|Cm(Bass E♭) A♭7|
|Cm(Bass G) G7|Cm C7(Bass E)|
|Fm G7|A♭ C7(Bass G)|
|Fm G7|Cm G7 Cm G7|
|Cm|

            ☆

      「あなたと夜と音楽と」
<You and The Night and The Music>

<形式>
[A1]8+[A2]8+[B]8+[A3]8=32小節

<キーCm>

♪[A1~3]3小節目で前回学んだ課題が使えます。

[A]3~4小節~|Cm C7(Bass E)|Fm|~

♪[A1]8小節目([A2]に行く前の小節)で、
|A♭7 G7|が使われている。

♪[B]1~4小節目
|A♭7|A♭7|G7|G7|

♪[B]5~8小節目
|A♭7|A♭7|G7 Dm7(♭5)|G7|

♪[A3]7小節目(全体の31小節目)は決定的!

メロディーが|♭ミーレー|ドーーー|の時に

|A♭7 G7|Cm|(最後の31~32小節目)

原曲の楽譜を見て研究しよう。

ジャズ理論って、ベートーヴェンも使っていたのか!

あ、反対だよね。クラシックから頂いて来たんだね。

          ☆

<応用課題 1>

|Ⅵ♭7 Ⅴ7|Ⅰm|を12キーで練習しましょう。

<応用課題 2>
上記の進行はメジャー・キー(長調)でも使えます。

|Ⅵ♭7 Ⅴ7|ⅠM7|も12キーで練習しましょう。

<応用課題 3>
上記の課題1と2を交互に繰り返して即興演奏しましょう。

|Ⅵ♭7 Ⅴ7|Ⅰm|Ⅵ♭7 Ⅴ7|ⅠM7|

ソナタ「悲愴」(3)応用

ベートヴェン・ピアノ・ソナタ
第8番 「悲愴」 作品13

今回(第3回)は、応用編です。

ピアノ・ソナタ「悲愴」<和声分析と応用>は
「第3楽章」の第1主題を取り上げています。

第1回目(08.8.17)は、1~8小節目まで。

|Cm G7(Bass C)|Cm |
|Cm G(Bass B) A♭M7|G |
|F dim |Cm(Bass E♭) A♭7|
|Cm(Bass G) G7 |Cm |

第2回目(08.8.19)は、9~17小節目まで。

|Fdim|Cm(Bass E♭) A♭7|
|Cm(Bass G) G7|Cm C7(Bass E)|
|Fm G7|A♭ C7(Bass G)|
|Fm G7|Cm G7 Cm G7|
|Cm|

今回(3)は、前回(2)の時に学んだ
12~13小節目のコード進行を覚えましょう。

|Cm C7(Bass E)|Fm G7|

このコード進行は、ジャズでもよく使います。

いや、ポップス、歌謡曲など、ジャンルに関係なく
よく使われるので、ひとまとめにして覚えましょう。

この進行は、どのような過程で作られるのかな?

例えば「Cm」(トニック)が3小節あった時、
以下の順に考えると分かりやすいですよ。

1.|Cm|Cm|Cm|

  同じコードの繰り返しでは単調。そこで…

2.|Cm|G7|Cm|

  トニック(Ⅰm)の間にドミナント(Ⅴ7)を入れる。

3.|Cm|Fm|Cm|

  トニック(Ⅰm)の間にサブドミナント(Ⅳm)を入れる。

4.|Cm|Fm G7|Cm|

  トニック(Ⅰm)の間に「Ⅳm(S)/Ⅴ7(D)」を…。

5.|Cm C7|Fm G7|Cm|

  「Ⅳm」に行くためのドミナント「Ⅰ7」を使う。

  しかし1小節目「Ⅰm Ⅰ7」では同じベース音なので…

6.|Cm C7(Bass E)|Fm G7|Cm|

  ベースに変化を与え、スムーズな流れを作るために
  「Ⅰ7(BassⅢ)」にした。

♪ジャズ、クラシックでも、コード進行を覚える時は、
一定のまとまりを関連付けて(理論的に)覚えていきます。

そうすると1曲が早く確実に覚えられて、
沢山の曲が暗譜出来るようになります。

しかも、忘れません。

            ☆

<応用課題>に挑戦しましょう。

基本コード進行を組み合わせて8小節の練習課題を作りました。

|Cm|G7|Cm|Fm|
|Cm C7(Bass E)|Fm G7|Cm G7|Cm|

<応用課題 1>

コード進行を弾いて下さい。

<応用課題 2>

このコード進行で作曲してみましょう。

<応用課題 3>

このコード進行で即興演奏してみましょう。

           ☆

<上級者用の応用課題>

<応用課題1と3>を、12キーで練習して下さい。

キーは、完全4度上に進みますので、
最後の小節(8小節目)を以下のようにします。

「キーCm」から「キーFm」へ進む時。

8小節目|Cm C7(Bass E)|→キーFmへ

8小節目、こんな感じ↓   ↓ここから「キーFm」
|Cm C7(Bass E)||Fm|C7|Fm|~

             ☆

クラシックでも、ジャズでも、何の音楽でも、
あなたの音楽的能力向上のために、
学べることは沢山あります。

役立つことを見付け出す「観察眼」。

役立つことは何でも取り入れる「姿勢」。

そして「応用力」。

どんな分野でも共通する上達法ではないでしょうか。

ソナタ「悲愴」和声(2)

ベートヴェン・ピアノ・ソナタ
第8番 「悲愴」 作品13

第1回目の<ソナタ「悲愴」和声分析>は
08.8.17日に投稿しました。

前回は「第3楽章」第1主題の1~8小節目まで。

|Cm G7(Bass C)|Cm |
|Cm G(Bass B) A♭M7|G |
|F dim |Cm(Bass E♭) A♭7|
|Cm(Bass G) G7 |Cm |

今回は、その後の9~17小節目まで書きます。

|Fdim|Cm(Bass E♭) A♭7|
|Cm(Bass G) G7|Cm C7(Bass E)|
|Fm G7|A♭ C7(Bass G)|
|Fm G7|Cm G7 Cm G7|
|Cm|

最初の小節(9)では、前回説明した「Fdim」です。
これは「G7(Bass F)」でしたね。

次の小節(10)は、4拍目が「A♭7」です。

12小節目の1~2拍目は第3音がありませんが、
「Cm」でいいと思います。

そして3~4拍目で「C7(Bass E)」になる。

この12~13小節のコード進行は、
ジャズ、ポップス、歌謡曲でも使われる基本的進行です。

そして、今回の注目は、14小節目1~2拍目「A♭」。

前の小節(13)の「G7」(ドミナント)は、
「Cm」(トニック)に解決するはずですよね?

それが「G7」から「A♭」に進行していますね。

「何で…?」

これが「偽終止」(ぎしゅうし)です。

ジャズでも、よく使うので覚えておいて下さい。

「これはジャズ理論ではないか」と思っていた人、
すでに200年以上前から使われていたのですね。

「伝統あるクラシックは、奥が深いぞ!」

ソナタ「悲愴」和声分析

ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ
 第8番 「悲愴」 作品13

 第3楽章 第1主題(途中まで)

|Cm G7(Bass C)|Cm |
|Cm G(Bass B) A♭M7|G |
|F dim |Cm(Bass E♭) A♭7|
|Cm(Bass G) G7 |Cm |

5小節目「F dim」の解釈、わかりますか?

曲を弾いている時に、
各コードの意味を理解することが大切です。

これは「G7(Bass F)」(ドミナント)ですね。

もっと詳しく説明すると、

「G7」コード・トーン「ソ、シ、レ、ファ」に
「♭9=♭ラ」を加える。

「ソ、シ、レ、ファ、♭ラ」

上記のコードのルート(根音)を取ると、
「Bdim」=「シ、レ、ファ、♭ラ」ですね。

「G7」の代理コードで「Bdim」が使えるのです。

「G7」から見ると「Bdim」のコード・トーンは、
「3、5、♭7、♭9」になります。

4小節目「G」から
6小節目「Cm(Bass E♭)」に行くために
5小節目はベースを経過的に「F音」にしたかった。

「Cm」に行くための「G7」(ドミナント)を
 ベース「F音」にすると…。

「G7(Bass F)」
または「Bdim(Bass F)」

ただ、上記のように書くと複雑になるので、
見たままに単純に書くと「Fdim」になります。

ここは本来の意味を頭で理解しながら弾いて下さい。

         ☆

このコード進行は、ジャズでも使われています。

ジャズの曲に応用することも出来ます。

別の機会に話しましょう。
プロフィール

テル先生

Author:テル先生
 教則本「レッツ・プレイ・ジャズ・ピアノ・VOL.1~4」(音楽之友社)など多数(現在絶版)。
 CD「ブルー・アランフェス」テリー・ハーマン・トリオ(日本コロムビア)など多数(現在廃盤)。
 両方ともネット上で高値で取引されている。(うそ!きっと安いよ。悲しいなあ)。
 現在は東京、京都にて、ピアノの先生方やプロ・ピアニスト達に即興演奏、ジャズ理論、ジャズピアノを教えている。

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